環境のために

環境マネジメント

京急グループ環境基本方針

私たちは、あらゆる事業活動や社会貢献活動を通じて、地球環境の保全・回復と環境負荷の低減に努め、持続的発展が可能な社会の形成に貢献します。

行動指針

  1. 1.気候変動への対応

    私たちは、環境にやさしい公共交通事業を主要とした企業集団として、公共交通機関へのモーダルシフトを推進するとともに、「省エネ」「創エネ」「再エネ」施策を通じたカーボンニュートラルの実現を目指します。

  2. 2.循環型社会の推進

    私たちは、資源やエネルギーの有効活用と、廃棄物の削減・再利用・再資源化への取り組みを通じた循環型社会の推進を図ります。

  3. 3.自然と生物多様性の保全・回復

    私たちは、次世代により良い沿線環境を引き継ぐため、沿線の豊かな自然と生物多様性の保全・回復に努めます。

  4. 4.ステークホルダーとのコミュニケーション

    私たちは、地域社会との協調・連携を目指し、エンゲージメントや情報開示を通じて多様なステークホルダーとのコミュニケーションを図ります。

  5. 5.役員・社員の啓発・教育

    私たちは、役員・社員一人ひとりの環境意識を向上させるべく、社内研修等を通じた継続的な啓発・教育活動を行います。

  6. 6.環境法令遵守

    私たちは、事業活動を行うにあたり、環境に関する法令や国際基準等を遵守します。

環境法令への対応

当社グループ各社では、国や自治体が定める環境関連法令に則って事業活動を推進し、必要に応じて計画書や報告書を提出しています。また、当社のグループ業務監査部における定期監査では、廃棄物に関する契約の書面や履行状況の確認等を実施しています。なお、当社・グループ各社ともに、2024年度において環境法令違反はありませんでした。

気候変動への対応

京急グループ 2050年カーボンニュートラル

当社グループでは、脱炭素社会の実現に向けた長期環境目標として「京急グループ 2050年カーボンニュートラル」を掲げ、当社グループ全体での温室効果ガス排出量実質ゼロを目指しています。2024年度から実施している、京急線全線において運行に使用する電力を再生可能エネルギー由来の電力へ置き換える取り組みにより、従来の中間目標を2024年度実績時点において大幅に前倒しで達成しました。新たにロードマップを作成し、上方修正を行った目標を達成するために、脱炭素への取り組みを推進します。

長期環境目標:京急グループ 2050年カーボンニュートラル

中間目標  :2035年度 温室効果ガス排出量70%削減(2019年度比)

「京急グループ 2050年カーボンニュートラル」実績・目標・ロードマップ

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく情報開示

当社は、ESGへの取り組みを経営のベースと位置付けており、気候変動への対応を含むサステナビリティへの対応を経営戦略に関する事項として取り組んでおります。加えて、脱炭素社会の実現を目指し、金融安定理事会(FSB)によって設立されたTCFDによる提言に基づく情報開示を2022年6月に行いました。今後も気候変動への対応を推進するとともに、分析と情報開示の拡充に取り組んでまいります。

環境データ

環境負荷データ(連結)

鉄道をはじめとする各事業活動を行うには、エネルギーや資源が必要であり、またその事業活動からは、温室効果ガスや廃棄物が発生します。
京急グループでは、「京急グループ 2050年カーボンニュートラル」を長期環境目標として掲げ、事業活動における環境負荷を定量的に把握し、削減に努めています。

エネルギー・資源使用量
項目 単位 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
軽油 25,131 18,874 18,117 18,779 18,635 17,121
ガソリン 879 768 852 871 746 778
A重油 487 290 289 172 133 4
LPG t 1,982 1,474 1,574 1,827 1,485 1,293
都市ガス 千m3 6,637 4,923 3,188 3,545 3,985 4,414
灯油 260 233 332 211 105 97
電力
(うち再生可能エネルギー由来の電力)
kWh
(kWh)
347,649,055
(0)
333,294,772
(0)
313,640,915
(12,959,350)
309,672,593
(24,996,885)
317,884,772
(27,637,800)
324,876,685
(220,032,959)
蒸気・温水・冷水 GJ 5,963 12,714 11,230 8,833 10,342 17,260
水使用量 ※1 t 3,243,500 2,169,816 1,740,915 1,621,882 1,434,663 1,741,264
OA用紙購入量 t 159 136 130 123 132 129

横にスクロールができます。

排出量
項目 単位 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
温室効果ガス排出量 t-CO2 249,265 215,593 198,568 194,382 178,316 108,483
Scope1 t-CO2 90,657 67,847 64,226 65,824 64,124 65,012
Scope2 t-CO2 158,607 147,746 134,342 128,558 114,191 43,471
廃棄物排出量
産業廃棄物 t 97,092 26,189 27,085 15,733 14,956 12,140
一般廃棄物 ※2
(うちリサイクル量)
(リサイクル率)
t
(t)
(%)
12,751
(6,691)
(52.5 %)
9,034
(4,138)
(45.8 %)
8,540
(4,477)
(52.4 %)
10,221
(4,356)
(42.6 %)
7,650
(4,434)
(58.0 %)
7,873
(2,758)
(35.0 %)

横にスクロールができます。

指標 2024年度
Scope3 合計 646,587 t-CO2
カテゴリ 1.購入した製品・サービス 250,228 t-CO2
2.資本財 301,501 t-CO2
3.Scope1, 2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動 33,550 t-CO2
4.輸送、配送(上流) 1,881 t-CO2
5.事業から出る廃棄物 4,530 t-CO2
6.出張 1,102 t-CO2
7.雇用者の通勤 2,140 t-CO2
8.リース資産(上流)
9.輸送、配送(下流)
10.販売した製品の加工
11.販売した製品の使用 31,961 t-CO2
12.販売した製品の廃棄 194 t-CO2
13.リース資産(下流) 19,459 t-CO2
14.フランチャイズ 36 t-CO2
15.投資
  • 参考:環境省「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」
  • 小数点以下切り捨て
  1. ※1上水・地下水(温泉水含む)・海水
  2. ※2自治体への報告量を対象
  • 温室効果ガス排出量およびエネルギー使用量(2024年度)に対する第三者検証の保証声明書はこちら
  • 温室効果ガス排出量およびエネルギー使用量(2023年度)に対する第三者検証の保証声明書はこちら

2024年度環境会計(単体)

環境会計は、事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的に測定し伝達する仕組みです。京急電鉄では2008年度から環境会計を導入しています。

(千円)

分類 設備投資 費用
事業エリア内コスト
公害防止コスト 大気汚染防止、水質汚濁防止、騒音防止、悪臭防止、地盤沈下防止 409,229 655,198
地球環境保全コスト 地球温暖化防止および省エネルギー 42,401 21,530
資源循環コスト 水、廃棄物処理・リサイクル、その他資源循環 4,651 77,499
456,281 754,227
管理活動コスト
上・下流コスト グリーン購入・調達 110,391
管理活動コスト 環境マネジメント、環境情報開示、事業敷地内の緑地充実・整備など 161,670
社会活動コスト 社会活動への参加、寄付など 3,210
275,271
合計 456,281 1,029,498

京急電鉄環境会計基本事項

  • 「民鉄事業環境会計ガイドライン(2008年度版)」を参考に集計しています。
  • 集計範囲は京急電鉄単体です。
  • 集計数値について千円未満は四捨五入しています。
  • 環境会計は、確実に把握できる取り組みについてのみ計上しました。
  • 減価償却費は費用額に含んでいません。

環境報告

当社では、沿線各自治体の環境に関する条例に基づき、省エネルギーの取り組みを報告し、内容を公表しております。(集計範囲:京急電鉄単体)

環境への取り組み

省エネルギー施策の推進

省エネルギー車両の導入

鉄道車両では、電車のブレーキ時に発生する電力を架線に戻し、他の電車の動力源として有効活用できる「電力回生ブレーキ」を備えた「界磁チョッパ車」を1978年度から採用し、1990年度からは、さらに電力回生効率を高めた「VVVF制御車」を採用しています。
2010年度には、従来の「抵抗制御車」が廃止となり、全車両が「電力回生ブレーキ」を備えた省エネルギー車両となりました。また2025年度末時点、電力回生効率の高い「VVVF制御車」の導入率は100%となっています。

LED化の推進

2012年3月以降に新造・更新を行った鉄道車両は、すべての客室照明にLEDを採用するとともに、LED照明であることをお知らせする案内を車内に掲示しています。また、2016年度以降は、前照灯(ヘッドライト)にもLEDを導入するなど、車両のLED化を順次進めています。また、駅構内における照明のLED化も順次進めており、エネルギー使用量の削減に努めています。

LED化の進捗状況(2025年度末時点)
車両 77%完了
79%完了
LED照明のお知らせ
LEDを採用した前照灯
駅照明のLED化(上大岡駅)

使用電力量と運転原単位

鉄道はエネルギー効率に大変優れていますが、省エネルギー車両の導入、LED化の推進等の取り組みを積極的に進め、さらなるエネルギー使用量の削減に努めています。

年度 運転用電力量
(百万kWh)
業務用電力量
(百万kWh)
運転原単位(kWh/車・km)
2016 199 44.0 1.707
2017 196 43.5 1.684
2018 191 44.0 1.640
2019 185 44.0 1.595
2020 181 43.0 1.555
2021 180 42.3 1.567
2022 179 40.8 1.586
2023 173 40.3 1.589
2024 176 39.1 1.621
2025 176 38.6 1.619

太陽光発電の導入

一部の駅やグループ会社の施設において太陽光発電を導入し、施設運営などにおいて活用しています。


太陽光発電を導入している施設


  • 羽田空港第3ターミナル駅
  • 油壺京急マリーナ
  • 南太田駅
  • 鴨居自動車学校
  • 金沢文庫駅
  • BIGFUN平和島
南太田駅
油壺京急マリーナ

再生可能エネルギー由来電力の活用

長期環境目標「京急グループ 2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、省エネルギー施策等の推進のほか、再生可能エネルギー由来の電力を活用し、CO2排出量の削減に努めています。

鉄道事業における取り組み

2024年4月から京急線全線において運行に使用する全電力を再生可能エネルギー由来の電力に置き換え、CO2排出量実質ゼロで運行しています。羽田空港や品川といった日本の玄関口をつなぐ鉄道路線として、カーボンニュートラルな路線の実現を通じて社会全体のCO2排出量削減にも寄与してまいります。

  • CO2削減効果
    年間約100,000 t-CO2(一般家庭換算で約39,700世帯分)

バス事業における取り組み

電気バス車両
  • 川崎市および横浜市の電気バス11台による削減効果
    年間約175t―CO2(一般家庭換算で約70世帯分)

川崎鶴見臨港バスは、2024年3月に川崎市内では初となる大型電気バスを導入し、2025年度は18両体制で運行しています。
これらの電気バスの動力となる電気には再生可能エネルギー由来のCO2フリー電気を使用し、走行時のCO2排出量を実質的にゼロとしております。また、横浜市内に導入した電気バスの動力には横浜市内事業者向けの電気メニュー「はまっこ電気」を使用し、再生可能エネルギーの地産地消を実現します。

その他の事業における取り組み

京急グループ本社の電力

太陽光発電、風力発電、水力発電などに由来する環境価値を有する電力を導入

  • 導入年月
    2021年12月~
  • CO2削減効果
    年間約970t-CO2
    (一般家庭換算で約380世帯分)
葉山マリーナの電力

横須賀バイオマス発電所における木質バイオマス発電由来の環境価値を有する電力を導入(当社所有の社有林で発生した間伐材がバイオマス燃料の一部として使用されています)

  • 導入年月
    2023年4月~
  • CO2削減効果
    年間約300t-CO2
    (一般家庭換算で約120世帯分)
  • 一般家庭換算値は環境省「令和5年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(速報値)」から算出

その他環境負荷低減に向けた取り組み

環境にやさしいバスの導入

京浜急行バスは、ハイブリッドバスや燃料電池バスの運行のほか、2023年3月には小型電気バスを、2024年3月には大型電気バスを導入し運行を始めました。また、川崎鶴見臨港バスでは、ハイブリッドバス、電気バスおよびバイオディーゼル燃料を使用したバスのほか、2023年3月からは川崎市初のハイブリッド連節バスによるBRT(バス高速輸送システム)の運行を通じて、バス事業における環境負荷低減に取り組んでいます。

小型電気バス「J6」
大型電気バス「K8」
バイオディーゼル燃料を使用したバス
ハイブリッド連節バス

不動産事業における環境認証の取得

2024年度に改めた非財務KPIにおいて、新築分譲マンションのZEH認証取得率を設定いたしました。また、ZEH普及をさらに推進するため、ZEHデベロッパーに登録しました。今後の開発案件においても環境認証の取得を進めていきます。

  • ZEHについての取り組みに関する詳細はこちら(外部サイトへリンクします)
「ZEH-M Oriented」を取得したプライムパークス横浜並木 ザ・レジデンス

循環型社会の推進

循環型社会の推進に向けて、限りある資源の有効活用や廃棄物の削減に取り組んでいます。また、沿線に豊かな海を有する企業グループとして、海洋プラスチックごみ削減の取り組みを積極的に推進しています。

バスの洗車用水に再生水を活用

再生水を活用したバスの洗車

川崎鶴見臨港バスは、2019年3月に川崎市と、入江崎水処理センターで高度処理された水の利用協定を締結しました。下水高度処理水をバスの洗車用水などとして有効利用する取り組みにより、地球環境に配慮する循環型社会の構築を目指しています。

京急グループプラごみ削減運動

ビーチクリーン活動

2019年に神奈川県と「SDGs推進に係る連携と協力に関する協定」を締結し、その取り組みの一環として、海洋プラスチックごみの削減に向けた「京急グループプラごみ削減運動」を推進しています。海岸での清掃活動やマイバッグの利用促進、当社グループ全社で生分解性素材のストローの導入など、SDGs14番「海の豊かさを守ろう」の実現に向け、さまざまな取り組みを実施しています。

国産SAF製造に向け廃食用油供給に協力

Fry to Fly Project

2024年12月に国産の持続可能な航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel)製造に向け使用済み食用油(廃食用油)の供給に協力する基本合意書を締結、国内資源循環による脱炭素社会実現に向けたプロジェクト「Fry to Fly Project」へ参画し、京急グループ各施設における廃食用油をSAF製造の原料として供給する取り組みを開始しました。
将来的な沿線地域一体での事業推進を目指した参画は、鉄道業界で初めてとなります。

沿線での衣類回収・循環の実証実験を開始

古着回収BOX

京急沿線の駅構内やグループ施設等において、専用のボックスを設置し、衣類や古着の回収する取り組みを2025年2月に開始しました。衣類廃棄による環境負荷を軽減するとともに、リユース品やリサイクル品として、沿線地域の様々な場所に循環させる仕組みをつくります。
駅をはじめとする生活動線上での衣類回収を起点に、地域や沿線住民と一体となった新たな資源循環のプラットフォーム構築を目指します。

また本取り組みをさらに加速させる仕組みとして、郵送回収型の寄付支援サービス「キフル」の実証実験を2025年12月から開始しました。不要になった衣料品・雑貨を郵送で回収し、その収益の一部を国内の貧困児童への寄付・支援につなげます。
これらの取り組みを通して、「環境にも社会にも優しい」多世代にわたって住み続けたい沿線まちづくりと持続的な沿線価値向上の実現を目指します。

自然資本・生物多様性の保全

沿線地域における自然環境保全活動や、環境に配慮した事業活動を通じて、生物多様性の保全に寄与しています。

みうらの森林(もり)プロジェクト

2023年2月から始動した本プロジェクトは、京急電鉄が三浦半島に所有する約100haの社有林の健全な管理を行うことで、森林の有する二酸化炭素吸収機能の一層の発揮を目指し、生物多様性を維持しながら未来へつながる機能豊かな美しい森林を目指すプロジェクトで、地域事業者とともに多様な取り組みを推進しています。なお本プロジェクトは、林野庁主催の顕彰制度「森林×脱炭素チャレンジ2023」において、森林整備を通じて脱炭素に貢献する企業として「グリーンパートナー 2023」に認定されました。また、本プロジェクトが掲げる「未来につながる森づくり」の方針に共感する法人を対象に、森林整備・畑づくり・養蜂・遊び場づくりなどの担い手として参画いただく「森林共創パートナー事業」を開始しています。

  • みうらの森林(もり)プロジェクトに関する詳細はこちら
間伐材を活用した木製ベンチ「みうらの森林(もり)ベンチ」の設置(追浜駅・京急久里浜駅)

「小網代の森」の自然環境保全に協力

小網代の森

三浦市の「小網代の森」は自然のままの水系が残され、希少種を含む貴重な生態系が形成されている、地域のかけがえのない財産です。当社は、神奈川県による「小網代近郊緑地特別保全地区」の指定に同意し、所有する約10haを自主保存するとともに、約2haを神奈川県に寄付するなど、自然環境保全に協力しています。

TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく情報開示

当社グループは、2025年6月にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づき開示を進めるため、TNFD Adopterに登録し、当社グループの事業活動が自然資本に与える影響等について、段階的に分析および開示を進めています。

「ノルエコ」プロジェクト

京急グループが運営する公共交通機関は、他の交通手段に比べ温室効果ガス排出量が少なく環境にやさしい交通手段です。当社グループでは、公共交通機関の利用促進・モーダルシフトを推進するため、「ノルエコ(乗るだけでエコ)」として広告媒体を活用したPR等の取り組みを行っています。