鉄道運行情報
2022年11月22日
今後の本格運行を目指し、とみおかーと実証実験(乗合型移送サービス)を実施
京浜急行電鉄株式会社(以下 京急電鉄)、横浜国立大学、横浜市、LocaliST株式会社(以下 LocaliST)、神奈川トヨタ自動車株式会社(以下 神奈川トヨタ)、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下 あいおいニッセイ同和損保)は、2022年12月2日(金)から1年間、横浜市金沢区富岡エリアにおいて「乗合型移送サービスとみおかーと実証実験(以下 本実証実験)」を実施します。
京急電鉄、横浜国立大学および横浜市は、京急電鉄と横浜国立大学が締結した「産学連携の協力推進に係る協定」、横浜市と京急電鉄が締結した「京急沿線(横浜市南部地域)における公民連携のまちづくりの推進に関する協定書」に基づき、急勾配な坂道や狭あいな道路が多く、バス停や鉄道駅へのアクセスが容易でない地域があるなど、交通課題を抱えた同地区において、2018年から本実証実験を継続的に行い、地域に適した運行方式の検証を進めてまいりました。
今年度は5年目として本格運行に向け年間での需要の把握を行うため、過去4か年の実証実験結果を踏まえ、利用ニーズが集中している坂上の住宅地を中心としたルートを、2020年から継続の手挙げによる自由乗降方式での有償実証実験を行います。利用者の要望が多い夕方時間帯の運行拡大、定額制の導入、車両は乗降・室内移動がしやすいトヨタ製ノア ウェルジョインの採用など、さらなる利便性の向上を図ります。
今回の車両デザインは、京急電鉄と横浜市の連携協定の一環として2022年10月に実施した「富岡おかまちひろば」において、地域のみなさまで施したカーペイントイラストをもとにデザインした車両にて運行します。
また同時に、横浜国立大学とあいおいニッセイ同和損保では、共同研究として、徒歩や自転車などの移動でポイントが貯まる健康増進アプリを配信しており、獲得したポイントはカフェチェーン店やコンビニでご利用いただけるクーポン券等と交換可能です。本アプリを通して取得する移動履歴などは、本実証実験による人の移動の変化を検証するために活用します。
沿線の地域交通課題解決に向けた乗合型移送サービスの実証実験について
使用車両
車種
ノア ウェルジョイン(トヨタ)
乗車定員
5人(運転手を除く)
実証実験について
実施期間
2022年12月2日(金)~2023年11月29日(水)の1か年のうち190日
- ※詳細な運行情報は実証実験ホームページをご覧ください。
実施概要
運賃(税込) |
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運行時間 | 平日(月・火・水・金)10:00頃~19:30頃
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運行事業者 | 京急横浜自動車株式会社 |
乗車方法 | 手挙げによるルート上での自由乗降 |
安全運行の取り組み
- 余裕を持たせたダイヤ設定とすることで安全運行に取り組みます。
(小学生などの下校時間帯や道路混雑時間帯は、さらに余裕を持たせたダイヤ設定とします。)
- 新型コロナウイルス感染症への対応として、飛沫防止シートおよび消毒液の設置、車内換気の対策を講じます。
運行ルート
両ルートとも京急富岡駅発着です。
健康増進アプリについて
アプリ内容
あいおいニッセイ同和損保が開発した本アプリは、徒歩、自転車、車、電車、飛行機の5つの移動手段を自動で判別し、各種クーポン券等と交換可能なポイント付与が可能です。本アプリを利用いただくことで移動を促進し、健康の増進へと寄与します。
提供開始日(予定)
2023年1月末頃(iPhone/Android)
各組織の主な役割
組織 | 主な役割 |
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京急電鉄 | 本実証実験の実施主体として各ステークホルダーとの調整、本実証実験の広報宣伝活動、運送事業者との調整 |
横浜国立大学 | 本実証実験の利用実態データの分析、乗合型移送サービスに関する知見の提供 |
横浜市 | 行政機関等の関係部署および地域住民等との連携に関する調整 |
LocaliST | リアルタイム運行情報提供システムの提供 |
神奈川トヨタ | とみおかーと専用車両の提供、本実証実験の企画および運行に関わる知見の提供 |
あいおいニッセイ同和損保 | 健康増進アプリの開発・運用 |
(参考)
京急電鉄×横浜国立大学「産学連携の協力推進に係る協定」
2018年7月から継続される協定に基づき、京急沿線地域における高齢化や人口減少などによる交通課題について、京急電鉄が長年培ってきたまちづくりのノウハウと、横浜国立大学がセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラム※による活動で積み重ねた交通に関する研究の実績と経験を融合させ、新しい交通システムによる沿線地域の交通課題の解決と、持続可能な郊外住宅地の実現を目指す協定。
センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムについて
10年後の目指すべき社会像(ビジョン)を見据えたチャレンジング&ハイリスクな研究開発を支援する、科学技術振興機構(JST)による産学連携の研究開発支援プログラム(2013年~2021年)。
横浜国立大学は、持続的共進化地域創成拠点のサテライト機関として、「自家用車に依存することなく、誰もが無理なく出かけ続けられる郊外地域」というビジョンを掲げ、輸送システム、交通案内システム、乗り継ぎ空間などの交通システムに関する研究開発をしており、市街地における高頻度小型乗合車両の運用やカーシェアリングの運用などの実績がある。
京急電鉄×横浜市「公民連携のまちづくりの推進に関する連携協定」
2018年7月に締結した協定。京急沿線(横浜市南部地域)における暮らし、子育て、高齢化、交通、魅力づくり等の様々な課題の解決に向けて、実践による取り組みを推進しながら、新たな仕組みやサービスを創出し、地域の歴史や環境を大切にした、次世代につながる、住みたい、住み続けたい、訪れたいと思えるまちづくりを推進することを目的としており、2021年4月に連携協定を再締結し、引き続き3か年、横浜市南部地域のまちづくりに連携して取り組む。
本連携協定をもとに開催した「富岡・能見台圏まちづくりワークショップ」で「おかまちイメージブック」を作成。2022年10月に「富岡おかまちひろば」を開催、とみおかーとのカーペイントを実施。
神奈川トヨタ自動車より良い地域社会づくりへの取り組み
神奈川トヨタ自動車は、交通課題解決を通じたより良い地域社会づくりを目的に、県内各地で実証実験に参加。2022年8月には川崎市と「川崎市と神奈川トヨタ自動車株式会社との地域モビリティサービスにおける連携・協力に関する協定」を締結し、同年10月よりコミュニティ交通が実証運行中。今回の実証実験への車両提供や「富岡おかまちひろば」をはじめとするまちづくり活動への参加・協力により、より良い地域社会づくりと、その経験を生かした地域にあった移動の仕組みづくりへの貢献を目指す。
あいおいニッセイ同和損保が提供する健康増進アプリ
あいおいニッセイ同和損保は商品やサービスによって社会・地域課題の解決を図る「CSV×DX」(シーエスブイ バイ ディーエックス)をキーワードに掲げている。本実証実験ではその一環として外出促進・健康増進アプリを提供しており、ポイント獲得機能等を活用し、交通課題を抱える地域の移動活性化や健康の増進に寄与する。今後、本実証実験で得られる外出促進や健康増進のための施策効果を検証し、同アプリを各地域向けにカスタマイズのうえ展開、更なる地域貢献を目指す。