鉄道旅客運賃改定のご案内

今後も安全・安心で快適・便利な輸送サービスをご提供し続けていくため、28年ぶりの運賃改定を行います。
何卒ご理解いただきますよう、よろしくお願い申しあげます。

改定理由

新型コロナウイルス感染症の影響による新たな生活様式の浸透に伴い、当社線の利用者は大幅に減少しました。また沿線の生産年齢人口は2019年度をピークに減少に転じております。この結果、当社鉄道事業は2020年度から2期連続の営業赤字となるなど厳しい経営状況が続いております。一方、今後も安全・安心な輸送サービスを持続可能とするためには、既存設備の適切な維持更新に加え、連立事業をはじめとする安全対策、ホームドアや車内防犯カメラなど新たなニーズに対応した設備投資を進めていく必要があります。しかし企業活動や消費行動の変化は既に定着しつつあり、今後も従来の輸送水準には戻らないものと考えております。このため、当社がこれまで取り組んできた事業構造変革の継続を前提として、不足する費用の一部をお客さまにもご負担いただきたく、28年ぶりの運賃改定を実施させていただきます。

改定内容

実施時期: 2023年10月1日(日)
改定率・増収率: 改定率・・・10.8% 増収率・・・10.1%
改定率: 改定率・・・10.8%
増収率: 増収率・・・10.1%
初乗り運賃:

 1円単位・・・136円→150円

10円単位・・・140円→150円


  • 改定率一覧
普通運賃 通勤定期 通学定期 合計
10.7% 11.9% 据置 10.8%
  • 定期運賃平均割引率
通勤定期 通学定期
40.2%(現行42.2%) 82.1%(現行80.9%)
改定のポイント

①普通運賃・通勤定期運賃→41㎞以上値下げ

遠距離ほど改定率を低くし、さらに新たな需要創出と沿線活性化を目指し、41㎞以上は値下げいたします

②通学定期運賃→据え置き

家計への負担軽減のため、通学定期運賃は据え置きといたします

新たな割引制度および既存割引制度の見直し

  • 小児均一運賃の導入
    子育て世代がお出かけをしやすくなるよう、値上げに伴う家計負担の軽減と沿線活性化を目的として、ICカード乗車券利用時の小児普通旅客運賃を
    全区間均一で75円(大人初乗り運賃の半額)といたします。
  • 精神障害者割引の導入
    障害のある方の公共交通利用円滑化の一助として「精神障害者保険福祉手帳(1級)」をお持ちのお客さまが介護者と一緒に普通乗車券(きっぷ)で当社線をご利用される場合の割引制度を新たに導入いたします。(ご本人・介護者それぞれ5割引)
  • 特定運賃の設定
    現在品川~横浜駅間の一部区間に設定している特定運賃(普通旅客運賃)の設定を継続するとともに、今回の運賃改定を踏まえたお客さまのご負担に配慮し、割引額を拡大いたします。

その他

  • 空港連絡特殊割引の廃止
    羽田空港第1・第2ターミナル駅または羽田空港第3ターミナル駅から都営地下鉄線および京成線各駅相互間をご利用するお客さまに適用している「空港連絡特殊割引」(普通旅客運賃)を廃止いたします。

FAQ

10月1日以降の運賃はいくらになりますか。
こちらでご確認いただけます。
改定後の運賃はいつから適用になりますか。
2023年10月1日(日)の始発から適用となります。
※9月30日の最終電車までは、日付が10月1日に変わった後でも、現行の運賃が適用されます。
2023年9月末までに購入した定期券・回数券は、10月以降もそのまま使えますか。
お持ちの定期券・回数券の有効期限まで、そのままご利用いただけます。差額のお支払いも必要ありません。
詳しくは運賃改定ハンドブックをご覧ください。
2023年9月末までに購入した定期券・回数券を10月以降に払い戻す場合、払い戻し額はどうなりますか。
10月以降も9月末までの運賃を基準に払い戻し額を計算いたします。詳しくは運賃改定ハンドブックをご覧ください。
小児の運賃はどうなりますか。
ICカード乗車券でご利用いただく場合の普通旅客運賃は、全区間75円均一となります。(空港線加算運賃25円は別途ご負担いただきます。)
きっぷでご利用いただく場合の普通旅客運賃や定期旅客運賃は、改定後の大人運賃の半額(10円未満の端数は10円単位に切り上げます)となります。
特定運賃はどの区間に適用されますか。また運賃はどうなりますか。
特定運賃(大人)の適用区間と運賃は以下のとおりです。

(単位:円)

区間 1円単位 10円単位
現行 改定後 現行 改定後
品川~六郷土手 232 240 240 240
品川~京急川崎 232 240 240 240
北品川~京急川崎 232 240 240 240
新馬場~京急川崎 232 240 240 240
京急川崎~横浜 232 240 240 240
品川~京急東神奈川 303 313 310 320
品川~神奈川 303 313 310 320
品川~横浜 303 313 310 320
北品川~神奈川 303 313 310 320
北品川~横浜 303 313 310 320
新馬場~神奈川 303 313 310 320
新馬場~横浜 303 313 310 320
回数乗車券はどうなりますか。
普通旅客運賃の改定に伴い発売額が変更となります。
発売枚数などそのほかの項目に変更ありません。
加算運賃はどうなりますか。
加算運賃に変更はありません。詳細は以下のとおりです。
種別 普通 定期
期間 通勤 通学
加算運賃額
(大人)
50円 1か月 1,830円 600円
3か月 5,220円 1,710円
6か月 9,890円 3,240円
障害者割引はどうなりますか。
身体・知的障害者割引については、割引率の変更はありません。また、新たに精神障害者割引(きっぷのみ)を導入いたします。詳細はこちら
精神障害者割引の利用方法を教えてください。
駅係員に「精神障害者保健福祉手帳(1級)」をお見せいただき、運賃をお支払いください。普通乗車券(きっぷ)を発行いたしますので、そのまま自動改札機をご利用いただけます。
座席指定料金(Wing Pass、Wing Ticket)はどうなりますか。
座席指定料金に変更はございません。座席指定ウィングサービスに関する詳細はこちら

当社の取り組み

引き続き、安全・安心で快適・便利な輸送サービスをご提供するため、既存設備の維持更新に加え、さらなる安全対策や新たなニーズに対応するための設備投資を着実に実施してまいります。

改定に関する参考情報(2023年1月 申請時の情報)

改定の内容
  1. 1.運賃改定実施日 2023年10月1日(日)※2023年4月公表
  2. 2.改定率・増収率一覧
    上限運賃
    改定率 増収率
    定期外 10.7% 9.7%
    定期 通勤 11.9% 11.6%
    通学 0.0% 0.0%
    11.0% 10.7%
    合計 10.8% 10.1%
鉄道部門収支の実績および推定

(単位:百万円、%)

2021年度
(実績)
2024~2026年度(3年間合計)
現行 申請
収入 60,395 216,910 237,788
支出 73,369 239,262 239,262
差引損益 ▲12,974 ▲22,352 ▲1,474
収支率 82.3 90.7 99.4

※支出については、申請上の計算方式で算出

運賃収入内訳

(単位:百万円)

2021年度
(実績)
2024~2026年度(3年間合計)
現行 申請
定期外 33,851 128,072 140,468
定期 23,497 79,556 88,038
合計 57,349 207,629 228,506
輸送人員の推移および今後の見通し

〈実績〉

(単位:千人、%)

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
定期外 212,912 216,065 212,854 136,271 160,198
定期 263,944 267,354 269,333 198,633 200,099
合計 476,856 483,419 482,187 334,904 360,297
前年比 101.9 101.4 99.7 69.5 107.6

〈将来推定〉

(単位:千人、%)

2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 2026年度
定期外 189,102 192,637 195,301 202,037 203,073
定期 220,380 225,910 231,425 233,031 233,031
合計 409,482 418,547 426,726 435,068 436,104
前年比 113.7 102.2 102.0 102.0 100.2

※2022 年度以降は申請収入の算定に使用する推定値

設備投資実績・計画
  1. (1)設備投資実績と計画

    (単位:億円)

    2019
    年度
    2020
    年度
    2021
    年度
    2022
    年度
    2023
    年度
    2024
    年度
    2025
    年度
    2026
    年度
    実績 実績 実績 計画 計画 計画 計画 計画
    安全 123 98 90 125 178 109 135 152
    サービス改善 89 50 54 92 90 134 85 95
    輸送力増強 13 5 10 13 27 26 30 32
    合計 226 154 155 231 295 270 251 280

    ※端数処理のため各項目の計と合計が一致しない場合があります。

  2. (2)主要プロジェクトの内容
    1. さらなる安全対策の強化(2022~2026 年度 平均 126 億円/年)
      • 品川駅付近連続立体交差事業
      • 大師線連続立体交差事業
      • 車両の代替新造
      • 全車両への監視カメラ設置
      • 信号取り扱い自動化の拡大
      • 踏切道安全対策
      • 自然災害対策
    2. ユニバーサルで快適な輸送サービスの提供(2022~2026年度 平均80億円/年)
      • ホームドア等設置工事
      • 神奈川新町駅大規模改修工事
      • 駅リニューアル(コンコース・トイレ等)
      • 車両リニューアル
    3. 環境負荷低減に向けた取り組み(2022~2026年度 平均9億円/年)
      • 回生電力貯蔵装置の更新(フライホイールから蓄電池設備へ)
      • 照明のLED化
      • 省エネルギー設備への代替
    4. 将来の成長に向けた投資(2022~2026年度 平均49億円/年)
      • 品川駅総合改善事業
      • 泉岳寺駅改良工事
      • 羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線建設工事
      • 保守業務のDX推進
      • 駅務機器システムの次世代化
これまでの経営効率化の状況および今後の取り組み

鉄道事業(第1種)は他交通モードと異なり、車両のほか軌道や駅といった地上インフラ設備を自社で整備、維持していることから、多くの要員と設備を要する労働集約型かつ装置産業であり、固定費が大きな割合を占めております。このため、コロナ禍のような急激な需要減には即効的な対処が困難であるというリスクが顕在化しました。
当社はこれまで(コロナ禍前)もグループ会社を含め限られた経営資源を、安全やサービスを毀損することなく、いかに効率的に活用するかという課題に不断に取り組んでまいりました。自動改札機の導入や自動券売機の多機能化等に伴う駅業務の見直し、メンテナンスフリーな機材への取り換えや点検機器の高機能化による保守業務の効率化等により適正な要員配置と運営コストの抑制に努めてまいりました。
コロナ禍においては、これまでに経験のない需要減、収入減に直面するなか、緊急的なコスト削減として役員報酬や管理職給与の削減、さらに一般社員まで含めた賞与の削減、時間外労働の抑制、採用人数の抑制、広告宣伝費・管理費の削減、安全に支障のない範囲で修繕費や設備投資の先送り等を実施いたしました。この結果、2021年度の営業費用は2019年度比で60億円、8%削減したものの、収入の大幅減には及ばず、鉄道事業の営業損益は▲52億円と2020年度に引き続き2期連続の赤字となりました。
現在もコロナ禍に伴う企業活動や消費者行動の大きな変化により鉄道需要の低迷が続いておりますが、さらに今後の人口減少等を踏まえると、将来的にもコロナ前水準までの回復は難しいと考えております。当社では中期経営計画の柱として「事業構造変革による経営基盤強靭化」を掲げており、鉄道事業では需要減少に伴う運転ダイヤの適正化や鉄道オペレーション変革に懸命に取り組んでおります。今後もこれらの取り組みを加速させる形で固定費の抜本的な削減を進めてまいります。

発売している主な企画商品と発売チャネルの拡大
  1. (1)主な企画商品
    1. みさきまぐろきっぷ(デジタル版もあり)
      鉄道往復乗車券+バスフリー乗車券+お食事券・施設利用券等
    2. よこすか満喫きっぷ(デジタル版もあり)
      鉄道往復乗車券(一部フリー区間)+バスフリー乗車券+お食事券・施設利用券等
    3. 葉山女子旅きっぷ(デジタル版もあり)
      鉄道往復乗車券+バスフリー乗車券+お食事券・施設利用券等
    4. 三浦半島まるごときっぷ(デジタル版もあり)
      鉄道往復乗車券(一部フリー区間)+バスフリー乗車券+お食事券・施設利用券等
    5. 京急全線1日フリーパス
      PASMOでご利用いただける京急線全線が1日乗り降り自由な乗車券
  2. (2)企画乗車券のデジタル化

    2021年から観光型MaaS「三浦COCOON」Webサイトにて「よこすか満喫きっぷ」など一部の企画乗車券が購入できるようになりました。同サイト内で企画乗車券のデジタル版を発売することで、ご自宅等での事前購入や1端末で複数人数分の購入・利用が可能となるほか、同サイト内の観光情報やマルチモーダル経路検索の機能も活用できるなど、スマートフォンひとつで快適に周遊エリア内観光を楽しむことができます。
    なお、デジタル版の企画乗車券は、駅発売よりもお得な価格設定としております。

利用者サービスの向上策

総合経営計画における「長期経営戦略」につながる5つの取り組みとして、お客さまサービスの向上に資する施策を進めてまいります。

  1. (1)品川・羽田・横浜を沿線活性化の推進力とする取り組み

    京急線・JR各線・新幹線が乗り入れる羽田空港至近の品川駅は、リニア中央新幹線の開業や東京メトロ南北線の分岐線(品川~白金高輪間)計画、次世代型交通ターミナル計画などにより新たな交通モードも加わり日本有数の交通結節点となります。京急グループでは「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現に向けたまちづくりを推進しております。鉄道事業においても、踏切除却や駅の地平化による安全性や乗り換え利便性の向上および鉄道により分断されていた地域の一体化を目的とした品川駅付近連立事業と併せて、鉄道駅総合改善事業により、現状は高架2面3線の品川駅ホームを地平2面4線化し、駅舎の増設やバリアフリー設備を整備するなど、全てのお客さまが使いやすく快適な駅に改良いたします。また隣接する泉岳寺駅についても、ホームの拡幅、改札階エリアの拡張など、駅周辺開発と連携した整備を進めてまいります。
    羽田エリアについては、コロナ禍の影響により国際線航空旅客の回復には時間を要すると見込まれるものの、中長期的には羽田空港の役割はさらに高まっていくと考えております。当社では2022年5月に着手した羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線建設工事を推進し、品川駅の2面4線化と合わせた将来的な羽田空港アクセスの輸送力増強の準備を進めてまいります。
    その他、品川・羽田・横浜の中間点に位置する川崎エリアにおいては大師線連立事業を推進し、踏切除却による安全性の向上はもちろん、大師線のさらなる利便性向上と沿線のまちづくりを進めてまいります。

  2. (2)都市近郊リゾートみうらの創生

    横須賀・三浦エリアはコロナ禍に伴う郊外の居住・レジャーに対する価値観が変化し、その魅力が高まる一方、今後はさらなる人口の減少が懸念されております。今回申請する鉄道旅客運賃は41㎞以上の区間(例:品川駅から金沢八景駅以遠、横浜駅から三浦海岸駅以遠等)を現行よりも値下げすることで三浦半島の新たな需要創出と沿線活性化に寄与いたしたいと考えております。引き続き企画乗車券やイベント列車等によるお客さま誘致やMaaS・デジタルきっぷといったDXの拡充などと合わせ、沿線のみなさまと連携しながら観光・定住の両面から三浦半島に多くの人々が来訪していただける仕組みづくりを進めてまいります。

  3. (3)お客さまに選ばれる京急グループの実現

    お客さま満足度向上に努め、お客さまに選ばれる沿線を実現するため、鉄道事業では「ユニバーサルで快適な輸送サービスの提供」を目指し、あらゆるお客さまが安全で快適にご利用いただける環境整備を進めてまいります。バリアフリー対応については2030年代中ごろまでにホームドア・ホーム固定柵の全駅設置を目指します。また、神奈川新町駅は全面的なリニューアルを行い、バリアフリー設備の整備等を計画しておりますが、併せて改札外に道路との接続歩道橋や線路跨線橋なども整備し、駅周辺と一体的な移動円滑化を図ってまいります。そのほか駅のホーム上家延伸、昇降機やトイレ等既存設備のリニューアル、ベビーカーや大きなトランクなどでご利用いただける車両のフリースペース設置等、お客さまが鉄道をご利用しやすい環境整備を進めてまいります。
    さらに沿線の少子高齢化が進むなか、今後も当社沿線が持続的に発展していくためには、子育てがしやすくアクティブシニアが活躍する多世代共生のまちづくりが必要と考えております。バリアフリー設備等の整備と併せ、子育て世代やシニア層の鉄道利用促進施策についても検討してまいります。
    その他、京急プレミアポイントカードとPASMOを紐づけた「駅ナカポイントサービス」として、現在はキャンペーン等で付与している鉄道乗車ポイントについても、沿線グループ会社と一体的なお客さま満足度向上を目指し、サービスの一層の拡充を検討してまいります。

  4. (4)リスクマネジメントの徹底

    当社鉄道事業の最大のリスクは今後も「事故」「災害」であるという認識のもと、引き続きハード・ソフト両面で安全対策を進めてまいります。

    • 安全・安定輸送の継続
      今後も持続的に安全・安定輸送を行っていくため、まずは既存施設・設備を適切に維持更新したうえで、さらなる安全対策として信号取り扱いの自動化の拡大による運転保安度の向上、品川駅付近と大師線の連立事業を推進してまいります。また2019年にトラックとの衝突により発生した神奈川新町第1踏切道列車脱線事故を踏まえた踏切道安全対策として、運転士のブレーキ操作をバックアップするシステムの整備等を進めてまいります。
      その他社員の安全に関する知識や技能を高める実践的な教育訓練、お客さまへ安全に関するお願いや体験イベントといった啓発活動等を行っていくなど、今後とも安全・安心な「選ばれる京急」であり続けるため、たゆまぬ努力を続けてまいります。
    • テロや車内安全対策
      列車内での傷害事件や羽田空港等でのテロ事件を抑止するため、防犯対策については、今後5年程度で全車両に監視カメラの設置を目指しておりますが、AIにより車内の異常を自動検知し総合司令所へ通知する付加機能等も検討しており、今後実証実験を行ってまいります。また当社では、2021年に羽田空港第3ターミナル駅でローカル5Gを活用したドローン・ロボット・行動検知AIなどによる警備業務の実証実験を行っており、駅の監視カメラ等についてもAIなどを組み合わせた高度化を検討してまいります。
      その他テロ対策訓練等については、過去の事件等を踏まえ、警察や消防と合同でより現実に近い設定で行うなど、万が一の事態への対応力強化に努めてまいります。
    • 激甚化する自然災害への対策
      地震対策について、国土交通省令に基づく高架橋の耐震補強が本年度中に完了予定であり、今後は災害発生時の早期復旧に重要な影響を与える区間の高架橋や石積擁壁、ホーム上家等建築物の補強工事を順次進めてまいります。豪雨対策については、土砂災害リスクを抑えるため、引き続き法面防護工事の実施、河川氾濫や高潮対策として駅への浸水防止壁の設置や電気設備の嵩上げなどを進めてまいります。また悪天候に伴う運転計画等を適切にお客さまへお知らせできるよう、情報提供体制の強化などに取り組んでまいります。
  5. (5)地域社会および企業価値向上、ESG経営の徹底
    • エリアマネジメント
      2022年8月から地域と共創するエリアマネジメント構想「COCOON(コクーン)プロジェクト」を開始し、既に実績のある「三浦COCOON」で構築したMaaS基盤を沿線全体で活用し、地域特性に応じたまちの魅力向上に取り組んでまいります。引き続き鉄道・バス・タクシーの交通事業がMaaS展開等を通じシームレスで高付加価値化した移動を提供する「移動プラットフォーム」と、不動産・流通事業等がその拠点となる駅や周辺地域の魅力を高めることにより人の流れを創造する「まち創造プラットフォーム」という2つのプラットフォームにおける価値提供を、外部の優れた事業者などとも連携し進めてまいります。
    • 環境負荷低減
      京急グループでは2050年度末におけるグループ全体の温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指し、長期環境目標として「京急グループ2050年カーボンニュートラル」を2022年6月に策定いたしました。この目標を達成するために、【省エネ】(省エネルギー)については車両の代替新造、回生電力貯蔵装置の更新を行うほか、駅や車両照明のLED化を引き続き推進、【創エネ】(創エネルギー)については現在一部駅の屋上部に設置されている太陽光発電設備の設置の拡大検討、【再エネ】(再生可能エネルギー)の活用については、現在購入している再生可能エネルギー由来の実質CO₂排出量ゼロの電力の拡充検討等を行い、世界規模で拡大する地球温暖化への対策に積極的に取り組んでまいります。

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