京急線普通電車の旅TOP > 北品川・新馬場駅:特集

普通電車の旅 vol.01北品川・新馬場

【北品川】大正14年(1925年)に初代品川駅を移転して開設されたこの駅は、東海道品川宿の北端に位置していたことから品川駅より南にあるにも関わらず、同年11月にこの駅名に改称した。また、平成19年(2007年)にはエレベーター専用の跨線橋が新設された。
【新馬場】元々は目黒川を挟んで北馬場駅と南馬場駅の2駅があったが、昭和51年(1976年)の環状6号線(山手通り)立体化工事に合わせて2つの駅は統合された。これが現在の新馬場駅である。改札口の位置を、以前2つの駅にあった改札口と同じ場所に設けたためホームが長くなっている珍しい駅として有名。

水辺の風景と、心温まる街が出会う。
江戸の住人達が草鞋(わらじ)に道中笠、振り分け荷物で旅していた頃、ここ北品川界隈は日本橋に始まる東海道五十三次の第一番目の宿場町「品川宿」だった。品川新都心の高層ビル群を間近に控え、少し歩けば天王洲アイルという場所にありながら、いまなおこの辺りは、江戸から明治・大正にかけての名残りを、色濃く映し出す風景と出会える。

江戸の世、この「品川宿」は、海に面した庶民達のリゾート地というもう一つの顔を持っていた。海はすでに遠く埋め立てられたが、いまも北品川駅の東には船宿が連なり、屋形船や釣り船が停泊する水辺の風景が広がっている。色鮮やかな橋が並ぶリバーサイドの景観も美しい。

三つの商店街が連なるこの街のメインストリートこそ、旧東海道そのものである。江戸時代と同じだという道幅の両脇には、銅板葺きに緑青が美しいレトロな商店が軒を連ね、ふらりと入った履物店で訊ねると、明治末期から大正にかけての建物との答えが返る。

幾年もの風雪を凌いだ味わい深い外観のパチンコ店も面白い。映画がブームを起こした昭和30年代から大正ロマンや明治の香りまでが漂う一軒一軒の趣ある店舗に、正にタイムトラベルしたかのような感覚に包まれていく。

また、角々には、黒門横町や大横丁、虚空蔵横丁など江戸の町名や建物の由来を記した標識も目に留まる。すぐ脇に目をやれば、古いお社が路地に佇む光景は江戸そのもので、百軒の旅籠(はたご)が集まる東海道の宿場町だった往時が甦る。

ページトップヘ

船だまりを夕陽が染めるころ、ここ北品川は、心をいやす大人の空間としての顔を見せ始める。一つ、また一つと温かなオレンジ色の灯りがともれば、飲み交わし、語り合い、味わう場所を求める人影が街に漂う。東京ベイを行く粋な屋形船に興じるのもよし、気に入ったお店で腰を落ち着けるのもよし。

たとえば北品川には、街角に馴染む味わい深い店も多い。風情ある建物に和のテイストを入れた洋食がたまらない「居残り連」、焼鳥、中華、寿司など5つの屋台からお好みの料理が選べる「一龍屋台村」、レトロな外観にアットホームな個性が詰まったシガーバー「Cafe HOJU Bar」。酔うほどに心地よさは高まって、粋な会話が夜の北品川の時の流れにたまっていく。

おすすめスポット

舟宿 三河屋

天保年間に三河からお台場を作りに来た先祖が後に漁と釣り船を始め、屋形船は昭和末期より。冷凍を使わず、いい材料を元に粋なサービスで提供する。

京急線北品川駅下車徒歩6分。9時~21時30分、お盆と年末年始は休業。品川区東品川1-1-14/Tel.03-3471-3454

おすすめスポット

Cafe HOJU Bar

京急線新馬場駅北口下車徒歩3分。18時〜26時、年中無休。品川区北品川2-9-8/Tel.03-3450-0888

おすすめスポット

一龍 屋台村

京急線北品川駅下車徒歩6分。17時~24時、月曜日定休。品川区東品川1-1-11/Tel.03-5460-1247

おすすめスポット

居残り 連

京急線北品川駅下車徒歩4分。11時30分~13時30分、17時~23時(金曜日は26時まで)、日曜日定休。品川区北品川1-22-4/Tel.03-3450-5660

おすすめスポット

受け継がれた名代の美味しさを際立たせて。よろこばれる味がある。

嘉永2年(1849年)の創業以来、人気の甘味処として親しまれてきた「桝翁軒(ますおうけん)」。深い群青色ののれんをくぐれば、店を象徴する老獪に微笑む翁の「面」と、六代目店主・岩瀬吉二郎さんのふくよかな笑顔が迎えてくれる。美しく並べられた四季折々の和菓子は、心までやさしく和ませてくれる。 「桝翁軒」の店名にも使われる翁をイメージして作られた「翁もち」は、餅を包むきなこの薄茶色と指先で捻ったような形が特徴的だ。北海道の最高級小豆を使用したこしあんを、白玉粉と砂糖をよく練り合わせたやわらかい皮で包み、その上からきな粉をまぶして甘さ控えめに。店の人気商品の一つ「焼きだんご」は、あんこのお菓子を好まないお客様のために作られた逸品。 新潟産の米粉に水、砂糖、醤油と特別な材料を使わない、素朴な味わいがどこか懐かしい。だんごにやわらかな弾力をもたせるため、現在では製造されていない石臼が付いた餅つき機を使っている。幾度にも渡る工程を心を込めて行うのは、お客様に喜んでいただきたい想いからだ。お客様への心づかいあふれる繊細な和菓子の味わいと、老舗の心意気に出会える幸福がここにある。

羽田七福いなりの一つ、白魚稲荷神社。年始の5日間、御朱印がもらえる。
桝翁軒
京急線北品川駅下車徒歩2分。8時(品物ができ次第)~20時。不定休、月3日間。品川区北品川1-2-8/Tel.03-3471-3385

※こちらは2007年5月頃の情報です。