鉄道をはじめとする各事業活動を行うには、エネルギーや資源(Input)が必要であり、また、その事業活動からは二酸化炭素(CO2)などの地球温暖化物質や廃棄物(Output)が発生します。
京急電鉄では、事業活動における環境負荷を定量的に把握し、その低減に努めています。
環境会計は、事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的に測定し伝達する仕組みです。
京急電鉄では2008年度より環境会計を導入しています。
(単位:千円)
京急電鉄環境会計基本事項
私たちは、あらゆる事業活動や
社会貢献活動を通じて、
地球環境の保全と環境負荷の低減に努め、
持続的発展が可能な
社会の形成に貢献します。
電車のブレーキ時に発生する電力を架線に戻し、ほかの電車の動力源として有効活用できる「電力回生ブレーキ」を備えた「界磁チョッパ制御方式」を1978年度から採用。1990年度からは、さらに電力回生効率を高めた「VVVF制御方式」を採用しています。
なお、2010年度に従来型の抵抗制御車両が廃止となり、全車両が「電力回生ブレーキ」を備えた省エネ車両となりました。
鉄道は、エネルギー効率に大変すぐれた交通機関ですが、電車の運転本数の増加や、エスカレーターやエレベーターを設置することに伴い、必要とする電力は年々増加していますが、省エネ車両導入の推進などにより、1両1㎞あたりの消費電力量(運転原単位)は年々減少しています。
神奈川県の補助金事業として南太田駅と金沢文庫駅に薄膜太陽光設備を導入しました。駅前街路灯や駅構内照明に活用しています。
2016年3月から日産自動車の商用電気自動車「e-NV200」を導入し、金沢変電区の事業用車として活用しています。
2012年3月以降に新造・更新を行った車両については、すべての客室照明にLEDを採用しています。従来の蛍光灯に比べ、照明の消費電力を約3割削減できるこれらの車両には、室内両端およびドア上にLED照明であることをお知らせする案内を掲示しています。
京急百貨店では、地球温暖化防止活動の一環として、走行時にCO2を排出しない電気自動車の「日産リーフ」を2台、ガソリンエンジンにより発電したモーターを利用して走ることで燃費性能を向上させた「日産ノート e-POWER」を1台、それぞれ外商用営業車として導入しています。「日産リーフ」は昨年度新型車へ切り替えたことで、より長い距離を走行することが可能となり、CO2削減に貢献しています。
自治体としてEVの普及促進を図っている横須賀市の施策に賛同し、横須賀市内にある京急グループ施設にEV用の充電器を設置しています。設置場所は、観音崎京急ホテル、同ホテル内の温浴施設SPASSO、京急ストアFHaB湘南池上店、京急ストアハイランド店の各駐車場で、営業時間内に無料でご利用いただけます。
京浜急行バスでは、窒素化合物などを多く排出する従来型のディーゼル車に比べ、排出ガスを削減し燃料消費を抑制できるハイブリッドバスを導入。
国や東京都などがすすめる環境性能を飛躍的に向上させた次世代バスの開発・普及にも、積極的に取り組んでいます。
京急グループでは、限りある資源を有効活用するため、ゴミの量をできるだけ減らし、可能な限り再利用または再資源化することで、循環型社会の実現を目指しています。
京急EXインや京急ウィズでは、専用の機械を用いて缶やペットボトルの減容処理を行っています。ゴミの体積を減らすことで、効果的なゴミ収集を図っています。
鉄道やバスは、エネルギー使用量やCO2排出量が少ない、環境にやさしい乗り物です。きめ細やかな運行情報の提供等のほか、お客さまの多様なニーズに配慮した割引運賃・割引乗車券を提供し、公共交通手段の魅力を高めていきます。
京急グループの事業エリアである三浦半島は豊かな自然に囲まれており、多様な生物の宝庫です。
私たちは、この豊かな自然を次の世代に引き継いでいくため、保全活動に取り組むとともに、より多くの皆さまに知っていただくための広報活動を行っています。
京急百貨店では、お中元・お歳暮ギフトのご注文1個ごとの販売からお届けまでに発生するCO2排出量に、横浜市が所有する水源林支援を行い認定された、整備を行った森林によるCO2吸収量をあてるカーボンオフセット型の「“楽”ecoギフト」を販売しています。2016年度は、約9.8トンのCO2吸収量を充当しました。また、京急ストアでは、「“楽”eco活動」の取り組みとして2010年10月から植林による環境支援活動を行っています。お客さまのレジ袋辞退1回につき京急ポイントカードの1ポイント相当を京急ストアが負担し、NPO法人環境リレーションズ研究所が運営する森林再生プロジェクトに寄付しています。現在までの累計で4,749本の木を植えることができました(2017年6月末現在の植林先は北海道雨竜郡)。
三浦市の「小網代の森」は自然のままの水系が残され、希少種を含む貴重な生態系が形成されている、地域のかけがえのない財産です。京急電鉄は、神奈川県による「小網代近郊緑地保全区域」の指定に同意し、所有する約10haを自主保存するとともに、約2haを神奈川県に寄付、さらに2014年5月には森林内を散策するための木道を一部整備し神奈川県に寄付するなど、小網代の森の自然環境保全に協力しています。
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